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3年生 悠々と

3年生は,10/24(火)~26(木)まで,広島・大阪方面での平和学習・研修を位置付けた修学旅行を実施しました。昨年度までの新型コロナウィルス感染症の感染予防に向けた取組が重要でしたが,今年度は,インフルエンザが流行し始めており,新型コロナウィルス感染症の取組を生かしながらの行事となりました。3日間とも,素晴らしい秋晴れに恵まれ,実り多き行事となりました。今回は,その様子をお知らせします。

 

▢10/24(火) 一日目 広島での平和学習

学校での出発式を終え,羽島駅から新幹線で広島へ向かいました。駅前広場で整列し,ホームへ整然と移動します。

左:駅前広場で整列し,ホームへの移動を待つ子どもたち
右:私語なく広がらずに整然とホームへ移動する子どもたち

 

早朝の出発であったため,新幹線でお腹がすいたとの声が出ていました。岡山を過ぎたあたりで早めの昼食です。お弁当を頬張る子どもたちの笑顔から,これからの修学旅行を楽しみにしている様子が伝わってきます。

車内でお弁当を頬張る子どもたち

広島駅から,通称「広電」に乗り換え,平和記念公園まで移動します。ここでも,一般のお客様と一緒に電車を利用します。

左:「広電」を待つ子どもたち
右:混雑した車内でもほかの乗客の迷惑にならないように気を配る子どもたち

 

平和記念公園近くの駅から平和公園まで移動する子どもたち。原爆ドームを間近に見て,足を止める子どもたちの様子も見られました。

平和記念公園へ移動する子どもたち

 

平和記念公園では,平和学習として,先ず,被爆者の平野 貞男 様から「被爆体験」を聞きました。小学生だった平野さんが経験されたことは壮絶なものであり,子どもたちは,平野さんが戦争のない平和な社会を望まれる思いをしっかりと受け止め,平和への願いを確かにしました。

左:平和のためにできることは精一杯やりたいと話される講師の平野 貞男 様
右:メモを取りながら真剣に講話を聞く子どもたち

 

被爆体験講話の後は,平和記念資料館を見学する学級と平和記念公園の周辺で戦争・原爆の跡や説明をしていただけるガイドの方とともに戦争・原爆の慰霊碑・記念碑を巡る学級の二つに分かれて研修し,時間帯で入れ替わる方法で研修を進めました。平和記念資料館は,修学旅行や海外からの観光客の方々でいっぱいとなり,一時入場を制限される時間帯もありました。

左:資料館の入口にできた長蛇の列
右:ガイドさんの説明をもとに碑巡りを進める子どもたち

 

資料館の見学と碑巡りの研修を終えた子どもたちは,自分たちが,今,平和のためにできることは何かを考えて「平和宣言」としてメッセージカードに託し,奉納しました。

左:原爆の子の像の前で「平和宣言」を読み上げ,奉納する子どもたち
右:奉納されたメッセージと折鶴

 

その跡,元安川のほとりへ移動し,練習してきた学年合唱「大地讃頌」を披露しました。合唱の後,対岸で合唱を聞いていた観光客の方から,拍手が沸き起こりました。この拍手には子どもたちも驚き,喜びの表情を見せていました。

「大地讃頌」を歌う子どもたち

 

平和学習を終えた子どもたちは,再び,「広電」で広島駅へ向かいます。電車の中で,子どもたちのあたたかい言動が見られました。電車は混み合っていましたが,会話の声が大きくなった時には,「静かにしましょう」と声をかける姿がありました。お年寄りの方に座席を譲る姿もありました。座席に座れた子どもが立っている子どもの荷物をもつ姿もありました。
通常ダイヤの電車を利用するため,一度に乗車できず,学年が分かれて乗車することになります。先に駅に着いた学級は,通路の端に静かに整列して後続電車に乗る学級を待つ姿に,注意の声は必要ありません。
全員がそろったところで,夕食会場である10件以上のお好み焼き店が集まる「駅前ひろば」へ移動します。さすが3年生です。夕方のラッシュ時に150人以上の子どもたちが移動しますが,学級ごとに声をかけ合い,一般の方の迷惑にならないように広がず,整然と移動できました。

左:誰も指示していませんが,階段でも一般の方の通行に支障がないよう,端によって移動する子どもたちの様子
右:一般の方も支障なく階段を利用されています

 

いよいよ待ちに待った広島名物のお好み焼きの夕食です。いくつかのグループに分かれてお好み焼き店へ入ります。ボリュームがあるお好み焼きでしたが,昼食が早かったこと,そして,平和記念公園での碑巡りで歩いたことから,どの子もお好み焼きをペロリと平らげました。

左:「駅前ひろば」の様子 フロアがすべてお好み焼き店です
右:目の前の鉄板で焼かれた焼きたてのお好み焼きをいただきます

 

夕食の後は,広島駅でお土産を買い,新幹線で神戸のホテルへ向かいます。子どもたちの中には,夕食が足りないと感じた子どももあり,夜食を買う姿もありました。

宿泊した「ホテルプラザ神戸」

 

駅の中や列車のホーム間の移動,駅から研修先や食事先への移動,新幹線や電車の乗り降り等,集団での行動が多かった初日ですが,子どもたちはトラブルなく行動できました。一般の方の迷惑にならないよう,各自が心掛けて行動できることが,3年生の素晴らしいところです。その他,白杖をもった方の通行の支障にならないように点字ブロックを空ける姿もありました。
日頃の学校生活で学んだことや事前の学習が生かせた子どもたちです。修学旅行一日目は,怪我・体調不良もなく無事に終えることができました。

 

▢10/25(水) 二日目 モノづくりのまち 東大阪市でのキャリア学習,なんばグランド花月での吉本新喜劇鑑賞

修学旅行2日目は,午前中は東大阪市の製造業を営む会社の見学や体験を予定し,午後はなんばグランド花月でプロのお笑い役者による「吉本新喜劇」を鑑賞します。

朝食の様子 ビュッフェ形式です

 

ホテルでの朝食を終えた子どもたちは,学級ごとに2つに分かれて,東大阪市のあらかじめ決めていた研修先へ向かいます。
東大阪市がある地域・・・河内地域は古代からモノづくりのメッカだったと言われ,仁徳,応神天皇陵などの土木工事・四天王寺の建立・東大寺の大仏なども河内の職人の方々の仕⁀事の結果であるとのことです。モノづくりを担う方々の魂が詰まった「まち」だと言われています。
研修先は,こうした東大阪市の中で,「若者に伝えたいんや!!モノづくりを心」をキャッチフレーズとして,学生の研修を受け入れてくださる企業の中から次のとおりです。
・山本化学工業株式会社・・・アスリートスイマー用の水着を製造
・株式会社 盛光SCM・・・照明器具と「ダイカスト金型・部品」を製造
・共和鋼業 株式会社・・・様々な針金をもとにフェンスを製造
・大阪ベンテック株式会社・・・低高層ビルの外装パネル等を製造
・株式会社 富士製作所・・・様々なサイズのネジ・ナットを製造
・野田金属工業株式会社・・・空間オブジェ,ステンレスアート,建築用金属製品を製造
(野田金属の社長さんは岐阜県のご出身だと伺いました)
・サンライズ鉄鋼株式会社・・・自動車生産ラインの基礎製造体を製造
・ノースヒルズ溶接工業株式会社・・・歪取りの必要がない仕上げの溶接
・株式会社 秀英・・・環境にやさしいペーパートレーを製造
・一般社団法人 河内木綿はたおり工房・・・河内木綿の種子栽培と綿の収穫・加工
・有限会社 旭進ガス器製作所・・・たこ焼き,お好み焼き,鉄板焼きの店で使用する焼き機器を製造
・株式会社 アオキ・・・農業機器,自動車,航空機の部品を製造 宇宙関連事業にも参画
子どもたちは,各会社の社風・社訓とともに,モノづくりにかける思い・プライドに触れ,「将来は,こうやって胸を張ってできる仕事に就きたい」「新しいことでなくても,今ある仕事や伝統を守る仕事をしてみたい」「自分で会社を立ち上げてみたい」など,自分の職業観を広げることができたと感じています。研修の様子の一部を紹介します。

左:富士製作所 ナットを一つずつ点検し,不備の有無を確認される様子を見学
右:共和鋼業 カラーの針金でフェンスの製作体験をすすめる子どもたち

 

左:野田金属 ステンレスのオプジェをもとに説明を聞く子どもたち
右:盛光SCM 創設当時から大切にしている会社の考え方の説明を聞く子どもたち

 

研修後,昼食を終えた後は,なんばグランド花月での吉本新喜劇の鑑賞です。道頓堀でバスを降りてから徒歩で向かいました。ほぼ満員での鑑賞でしたが,プロの芸人の方々の生の舞台に子どもたちは笑い声を漏らし,楽しんでいました。

左:道頓堀からなんばクランド花月へ移動する子どもたち
右:チケットが配付され,入場を待つ子どもたち

 

校長先生と須川先生も記念撮影!

 

鑑賞後に賑わう道頓堀の町を移動しバスへ向かう子どもたち

「昼と全然違う様子やん」と人混みに感想を漏らす子どももいました。

 

ホテルについた後は,修学旅行最後の夕食です。朝食と同様にビュッフェ形式の夕食です。一人一皿ずつ,ステーキが付いています。デザートのケーキに人気が集中し,ホテルの在庫が全てなくなるほどでした。子どもたちは思う存分に楽しみました。

 

食事の後,会場を学級の反省会で利用しましたが,時間を生み出そうと食器を集めてホテルの方の片付けがスムーズに進むように工夫する姿もありました。

テーブルごとに食器をまとめる子どもたち

 

食事のマナーのよさをはじめ,ホテルのスタッフの方から,「中学生でこんなにきちんと挨拶ができることは素晴らしいですね。こんな学校は今までありませんでした。」と褒めていただけました。
団体行動では,一日目も素晴らしい姿がありましたが,二日目も同様でした。吉本新喜劇を鑑賞した後,道頓堀で待つバスに向かいましたが,昼間とはうって変わった人通りの多さに圧倒されながらも,前後・左右に気を配りながら移動し,渋滞で到着が遅れたバスを立ったまま静かに待つ子どもたちの姿は,時と場に応じた行動をとる力が付いている証だと感じました。
明日はいよいよ最終日,研修の後で楽しみにしていたUSJです。

 

▢10/26(木) USJで過ごす最終日  いざ,No,limit! 

グループで計画を立て,アトラクションや買い物を楽しみました。この日は,観光バスが200台以上も駐車されており,多くの修学旅行生が来場していました。また,一般の来場者もあわせると,10月ではこれまでで最多の入場者数ではないかとの情報もありました。

入場を待つ子どもたち

 

グループごとの計画に従って楽しむ子どもたち

 

評判の「NO,LIMIT パレード」には,子どもたちも足を止め,見入っていまいした。

 

アトラクションも予想以上の混雑ぶりでした。それ以外にも,混雑するお土産のレジ,トイレなど,予想以上に時間を要しました。
これまで時間を守って,団体行動ができていた子どもたちでしたが,集合時間に遅れる姿もありました。時間通りに集合していた仲間もいたため,学級ごとに反省する時間も取りました。

 

到着予定時刻には少し遅れたものの,好天に恵まれて修学旅行を終えることができました。
何より,途中で体調不良のため行程を変更する子どもや怪我をする子どももなく,参加した子どもたちが無事に旅行を終えることができたことが,忘れてはいけない成果であったと受け止めています。

早朝の出発,夕方の出迎えを含めて,保護者の皆様にはお世話になりました。本当にありがとうございました。
引率職員一同,心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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