学校の教育活動へのご理解とご支援をいただき誠にありがとうございました
今週になり,子どもたちの間から,「2学期はいろいろあったけど,何か早く過ぎた気がする」という声が聞こえます。職員の中にも,今年の2学期は月日が経つのが早かったと感じているものが多いようです。いよいよ明日は,2学期の終業式を迎えます。
振り返ってみると,繰り返しますが新型コロナウィルス感染症まん延防止のために,様々な制約の中で,よりよい方向を模索しながら進んできた学期でした。
2,3年生の校外学習や修学旅行は,延期を重ねながらも,保護者の皆様のご理解とご協力で実施することができました。1年生も,学年独自の行事を生徒主体で実施することができました。
学習面では,方法・形式等の様々な課題を残しましたが,期間限定の条件付きで分散登校とオンライン学習を交互に実施する方式で,何とか,学習を停滞させることなく進めることができました。子どもたちは,限られた条件の中でも,本当によく頑張り続けたと感じています。
12月初旬からの学校の様子をお知らせします。
○ひびきあいの日 ホームレスの人権問題を考える 講演会を実施
演題「ホームレスって誰のこと?」~野宿者襲撃事件から学ぶ命の重み~
講師 清水 由子 様 (岐阜・野宿生活者支援の会 事務局)
2020年の3月末,本校校区でホームレスの方が尊い命を亡くされる痛ましい事件がありました。本校では,12月の人権週間の学習の一環として,「ホームレスの人権問題」を取り上げ,DVDの視聴と講師による講演会を実施しました。(前回の記事参照)
今回は,講演会の内容をお伝えします。一部の代表生徒を除き,全校,オンライン放送で講演会を視聴しました。
講演会の後,校長先生は,「誰もがかけがえのない一人一人であり,互いに大切にし合い,共によりよく生きることができるようにしましょう」と全校へ投げかけられました。
子どもたちは,事前に視聴したDVDの学習と関連付け,次のような感想をもちました。一部を紹介します。
清水さんの話では,ホームレスの人への襲撃は若者が多いと知り悲しい気持ちになりました。一人がそのようなことをすると,他の人も真似して同じような事件が起きています。これは「いじめ」と同じだと思います。ホームレスの方も一人の人間であるということをみんなに知ってほしいです。 私はホームレスの人と会ったことがあります。その人が挨拶されたとき,私は言葉が出ず,一礼しかできませんでしたが,今日ホームレスの人権について学び,少し行動に起こそうと思いました。もしホームレスの方と会ったら挨拶から始めたいと思います。 |
私は,ホームレスの方々の立場やどう扱われているかなどを知って,弱い者いじめだと思いました。大人や私たち学生はみんな口をそろえて,「いじめはやっていけないこと」と言うけれど,裏では差別していたり,偏見で行動したりして,ホームレスの方々をいじめているんだと思いました。ホームレスの方々も一人の人間で同じです。私は,学校生活で「何か1つ違うから。」といって,人を差別せずに生活していこうと思いました。 |
人は誰でも生きる権利があります。3年生には,岐阜市には「子どもの権利に関する条例」があることを,資料をもとに紹介しました。資料はホームページにも掲載しましたので,ご確認ください。
○3年生修学旅行
長野県飯田市周辺にて1泊2日の行程で3年生が修学旅行を実施しました。残念なことに,2年生の校外学習と同様,日程の前後は好天であったにも関わらず,この2日間だけが天候不順でした。俗に言う「雨○○○」が,職員の中にいるのでしょうか。2学年の行事に共通して参加したのは・・・,そうです。校長先生だけです!旅行の概略をお知らせします。
<1日目>まだ暗い時間に集合し,出発しました。
・出発式の様子
左:各学級委員からめあての発表 右:学年主任の話
・伊那谷についての講話
伊那谷の特徴,生まれた歴史など,全国でも珍しい地形であることを学びました。
左:講師の坂本 正夫 様(南アルプスジオパーク)
・天竜川下り
太陽も顔を出し,ゆったりと川下りを楽しみました。
・農業法人 今田平にてリンゴ作農体験
栽培に関する作業の手伝いを行い,リンゴの試食をしました。お土産に今田平のお米を一人1kgずついただきました。
左:今田平のスタッフの皆さん 右:テキパキと作業を行う子どもたち
・満蒙開拓平和記念館
平和学習としてのメインの研修です。語り部の方の話と全体への講話を聞きました。
左:満蒙開拓団の歴史とは 右:岐阜県からも開拓団へ参加した事実あり
左:満蒙開拓団 終戦後の避難の様子 右:語り部 野口次郎さんの話に聞き入る生徒
学習後には,「二度と戦争を繰り返していけない,悲惨な思いをする人を生み出してはならない」との感想をもった子どもたちがほとんどでした。また,「平和な毎日を送ることができる今の社会に感謝するとともに,少しでもよりよい社会をつくるために努力したい」との気持ちをつづる子どもがいました。
・楽しみな夕食
・水引職人の方の講話,体験
食後は,飯田市の関島水引店の社長さんの講話を聞き,実際に水引を作ってみる体験を行いました。
早朝からのスケジュールでしたが,子どもたちは,集中して話を聞き,合格祈願の「合格結び(五角形の結び)」などに挑戦しました。
私語なく話を聞く姿や黙々と作品作りを進める姿に,お褒めの言葉をいただきました。
東京オリンピックの大会記念品として,長野県の水引が取り上げられたとのことです。
左側:関島水引店が受賞された表彰の一部 右側:大阪サミットの記念切手 この切手にも水引のデザインが採用されたとのことです。
左:水引の歴史,魅力,今後の方向を熱く語られる関島社長さん 右:集中して話を聞く子どもたち
左:完成した「合格結び」 右:教え合って水引を作る子どもたち
<2日目> いよいよ2日目です。あいにくの雨天ですが,予定通り,研修を進めました。
・リンゴ狩り,アップルパイづくり
アップルパイづくりの様子を紹介します。
自分だけのオリジナルのアップルパイを作ります
左:オープンで焼き上げ,出来上がり! 右:ケースに詰めて,お持ち帰りです!
・南信州体験プログラム(学級ごとのプログラム)
午後は,学級ごとの選択プログラムです。各学級が選んだコースで研修を行いました。
1組・・・飯田古墳群探訪コース
2組・・・伊那谷から見える大地の動きコース
3組・・・天竜峡ご案内人コース
4組・・・南信州山城物語コース
プログラムを終えた後は,学級ごとに恵那峡サービスエリアでの休憩をはさみ,一路岐阜をめざしました。
3年生の子どもたちは,時間に遅れることなく,マナーを守り,どの研修でもしっかりと話を聞く姿勢を褒めていただきました。また,バスの運転手の方からは,乗車・降車のたびに「ありがとうございます」「お願いします」と挨拶をする姿に,「こんな中学生は見たことがない」と称賛の声をいただきました。
日頃の学校生活で当たり前にできていることが社会に出ても生きることを確かめる機会にもなった修学旅行だったと思います。あいにくの天候でしたが,子どもたちの中からは,中学校生活の思い出として,「楽しかった」という声が多数届きました。
新型コロナウィルス感染症の影響で実施が心配されていましたが,無事に実施することができました。3年生の保護者の皆様,ご理解とご協力をいただきましたこと,この場を借りてお礼申し上げます。誠にありがとうございました。
○グランドの整地のボランティア
前回,2年生の校外学習の後,ポランティアでグランドの整地に協力してくれた子どもがいたことを紹介しました。修学旅行の2日目もあいにくの雨天であり,保護者の皆さんに迎えに来ていただいたためにグランドに車の轍ができました。整地のボランティアを呼びかけたところ,160名以上の子どもたちが参加しました。
トンボをかけるボランティアの子どもたち
○1年生ONE FES
1年生の各学級が一つずつレクリエーションを企画し,全学級が6種類のレクリエーションで順位を競い合う形式で進められました。天候の関係で数日間に分けて実施し,4組が総合優勝を勝ち取りました。
それぞれの学級で担当する種目の準備を協力して進める子どもたちの姿からは,心身ともに成長し,2年生に向けた準備ができつつあることを感じました。
競技の様子 運営は全て子どもたちが進めます
左:種目の順位表 右:事前の取組表
競技後は,成績は付いたものの,同じ学級の仲間として,互いの学級のよさを「For温(よさ見付け)」にまとめて交換し合いました。
他の学級へ「For温(よさ見付け)」をまとめる様子(撮影のため生徒の間隔を詰めています)
各学級から届いた「For温(よさ見付け)」を確かめる様子
○2学期のまとめ 学年集会
・2年生の様子
十分な換気と人との間隔を開け,体育館で行いました。学級委員が進行し,学級ごとに2学期の成果を発表し合いました。参観されていた校長先生から,「発表の内容もさることながら,発表を聞く姿が素晴らしい」と褒めていただきました。
左:成果を分担して発表する子どもたち 右:整然とし,姿勢を崩さず話を聞く姿勢
12月にご回答いただきました保護者アンケートにつきましては,生徒のアンケート結果とともに,今後の方向をまとめて,後日,ご報告します。
いよいよ冬休みを迎えます。1年生にとっては中学校初めての冬休み,2年生にとってはいよいよ最高学年の3年生を迎える冬休み,3年生にとっては中学校最後の休みであり,受験に向けて大切な時間となります。新型コロナウィルス感染症については,感染者数が落ち着いているとの考え方もありますが,変異株の流行の心配も取り上げられています。各ご家庭にて有意義な休みとしていただきたいと思います。
残りの令和3年度の数か月を含めた来る令和4年は,引き続き,新型コロナウィルス感染症の影響が心配されますが,職員一同,安心・安全を第一に考えながら,教育活動を工夫し,よりよい学校運営を進めていきたいと考えております。
どうか,引き続き,学校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
皆様,どうかよいお年をお迎えください。
岐阜西中学校 職員一同