5歳児 さくら組

さくら組(5歳児)今週の一場面

10月4日(金)

今週さくら組は大ピンチ!

リレー遊びを楽しむ中で、いちょう組と対戦しています。う~ん…何度やってもいちょう組が強い…。

最高順位は2位ですが、1位が取れず、4位は必ずさくら組。最初は偶然かと思っていましたが、こうも勝てないと偶然ではないようで…。

「どうしたら速くなるか?」「どうしたらいちょう組に勝てるか?」そんなことを投げかけ考えてみても、「う~ん。」そもそも”勝ちたい”という気持ちが、まだあまりないようです。ないわけではないですが、どこかみんな他人事。勝つ喜びが十分に味わえていないことも関係していると思います。「だって(リレーを)やりたくないし。」という子もいます。

 

そこでこども会議を開きました。

「何でリレーやりたくないの?」「分かんない。」

「負けると嫌だから?」「そういうわけではない。」

「そうなの?私は悲しい気持ちになる。」「私も。」「僕も。」

「僕も悔しいって思う。もっと早く走りたいって思うけど、あんまり速く走れなくて…。」

「走るのが嫌いなの?」「そういうわけでもない。好きでも嫌いでもない。」

「僕は鬼ごっことかなら好きだけど、リレーはあんまり好きじゃない。」「何で?」「コーンを周るのが難しい。」「だったら練習すればできるようになるんじゃない?」「隣で誰かが走っているとドキドキするよね。」「確かに。分かるなぁ。」

「みんなそれぞれ得意や苦手があるっていうのは前子ども会議した時に分かったよね。今やっているリレーはね、足の速さだけじゃなくてバトンを回す速さもとっても大事なんだよ。」

「何が嫌か分かったら、みんなで方法が考えられるけどね。」

「最後だからさくら組みんなで力を合わせて頑張りたいよね。」

『全員でリレーをやる』のか『やりたい子だけでやるのか』それとも『さくら組はリレーに出ないのか』…結論は出ません。

負けることが嫌だ。頑張ってるのに勝てない。他人と自分が少しずつ客観的に見えるようになっているからこそ、できない自分が嫌だ。プライドと葛藤と言葉にできないモヤモヤが渦巻いているのだと思います。

 

どうしよかと考え、次の日こんなことを提案してみました。

いちょう組との勝負ではなく、さくら組だけでタイムを測定してみることにしました。遊んでいく中で、タイムがちょっとでも上がれば嬉しさを感じられるはず!

2回やってタイムが10秒上がりました。するとみんな大喜び!「やっぱりさくら組ってすごいよね!」「何回もやったらもっともっと速くなるかも!」「これはいちょう組に勝てるかも!」勝負はいったんおいておいても、やっぱりいちょう組に勝ちたい思いがあることは感じられました。

「やりたくない。」と言っていた子も、一生懸命やって、「楽しかった!」と笑顔が見られました。

 

子どもたちには秘密のここだけの裏話…。

1回目にやった時、『自然と掛け声が出ていていいね!』『ちゃんと後ろを見てバトン待っているところもいいね!』『みんな一生懸命やっていていいね!』等いい所を話して、いざもう一回!

みんな一生懸命やっているのになぜかタイムが下がっていたのですが、子どもたちにはあえて嘘をついてしまいました。自信を付けてほしかったですし、頑張ったらできたという経験を積んで次へとつながってほしかったからです。

楽しい!やりたい!気持ちが湧いてきて、繰り返す中で技術を身につけたり、作戦が出てきたりすると思っています。

が、もしお子さんから『速く走るためには?』『速くバトンパスをするためには?』『勝つためには?』等そんな言葉が聞かれた時には、一緒に考えていただいたり、保護者の方のコツやアドバイス等ご助言お願いします。

 

もちろん諦めてなんかいませんし、さくら組なら絶対できると心の底から信じています。

お子さんの気持ちを受け止めてもらいながら、ぜひ前向きな言葉で背中を押していただけると、(こども会議の中で、応援があったらもっと頑張れるということを言っていた子もいました。)嬉しいです。

写真は学年みんなで先生チームと勝負している時のものです。先生チームに勝って大喜び!やっぱり勝つって嬉しい!!

一緒にやっていると写真がなかなか撮れずごめんなさい。ぜひ来週の運動会ウィークで、そして運動会当日お子さんの輝く姿をご覧ください。