5歳児 さくら組 5歳児 いちょう組

今週の1場面 5歳児(さくら組・いちょう組)

7月5日(金)

6月30日(月)、何とかして水の生き物を捕まえたい子どもたちと教師は、自作の罠(パート2)をもって、清水川へ向かいました。そこでは、川漁師の平工さんをお迎えし、漁の技を見せてもらったり、川の水の循環について教えてもらったりしました。

どうやって魚を捕まえるか一緒に考える時…魚はいつも何を食べているのか、どんなところに隠れているのか、”魚になりきって”考えてみました。平工さんから、餌となるミミズを見せてもらい、匂いも嗅いでみると「(イメージで)臭~い!」と言葉にしたり、じっくり嗅いで「意外と匂いがしない!」と、驚いたりしていました。

そして、平工さんが仕掛けた罠に魚がいるか一緒に確認すると…

そこには、婚姻色が出た美しいオイカワがいました。オスがメスにアピールするために、美しく光ることも教えてもらいました。

また、網を使った漁<投網>を見せてもらいました。まさに巧みの技ですね。

さぁ、次はいよいよ子どもたちの番です。どこに罠をしかけるか平工さんと、①流れが速い‐遅い②明るい‐暗い③石の上‐砂の上等、二択で考えながら決めました。

魚たちが罠に入るか、様子を見守っていると、確かに魚が入るところは確認できました!しかし、取り上げたときには…魚が捕れていませんでした。「え?」「逃げられた!」…悔しすぎますね。罠の中には、魚が入りやく逃げにくい仕組みの物があり、次に挑戦するときには、”逃げにくい”の工夫をしてみるとよいことを教えてもらいました。

平工さんの凄さや水の生き物(特にオイカワ)の美しさが心に焼き付いた一日になりましたね。本当にドキドキ・ワクワクする時間をありがとうございました。

園に帰って皆でもらった魚たちを大切に飼育している中、魚たちの死は突然やってきました。

「どうして死んじゃったの?」「さっきまで元気だったよ。」「元気すぎて床に飛び出したから?」「平工さん(人が)触ると火傷するって言ってた。」「(水槽の)壁にどんどんぶつかってたからじゃない?」「水槽が狭かったってこと?」「見て!ケガしてる…」「網で捕った時から、ケガしてたのかな…」「どうして、飛び出しちゃうの?」「水槽の上はフタ(下敷き)がのせてあるのに…」「なかったよ!」「え?」「誰か触っちゃったってこと?」「何とかしなくちゃ…」新しく仲間になった生き物と過ごした時間は短かったのですが、 自分たちが捕りにいった魚ということ、美しさに感動したこと、もっと一緒にいたい(もう死んでほしくない)と思えたことが、子どもたちを突き動かします。

「オイカワとか、触っちゃだめなんだよ~。」「触れないように高いところに置いておく?」「もう清水川・トトに全部もっていこうよ」「でも、触ってみたくなるよね…」「どうしたら小さい組の子にも伝わるかな…」「手に✕って描くとか?」「それいい!」「私は文字で書く!」「入れないようにするとか?」

自分たちの大事な生き物と、小さい組の子たちの気持ちを考えながら、どうにかして守ろうとする姿に胸が打たれますね。前にもまして、生き物たちの様子を気にして、元気かどうか見たり、餌をあげたりして、思い入れをもって関わる姿がみられました。生き物への向き合い方も日々変化です。

 

生き物チームは、「あとエレベーターが動けば完成♪」と、自分たちの中のゴールに向かって、何とか手で動かすのではない、エレベーター作りをしています。先週、紐をつけて真っすぐ引くと扉が開く仕組みを見つけ、今週はどうやって開いた扉を戻すか考えていました。「電池つける?」「何か勝手に戻ってほしんだけど…」「もっと動きやすくする?」始めは6人で相談していましたが、なかなかアイディアが思いつかず、残ったのは2人(笑)正解がないことを、自分たちで考えて形にしていくことって難しいですよね。

あぁでもない、こぉでもないと話をして、触ったり、思いついたことを試したりしていると、A児が「あ、やっぱり紐を上にして見えなくしたらできるかも!」と、エレベーターの扉の上に紐を巻き付けます。そして反対側に紐を伸ばします。もしや!…と、教師は驚きを隠せませんでした。そうです!戻すときも紐を引く作戦です(笑)B児が「どっちを引くか分からない!」と言ったことから、開ける時と黄色の紐を、閉める時は青の紐を”引く”ことに決めて、紐をつけ直しました。一人では開けられないからこそ、相手を見たり、声を掛けたりしてタイミングを合わせて扉を開閉する仕組みに、大満足のようでした。

これで、生き物チームは完成だ!という思いの子が増え、誰かに見せたい思いも高まったことで、他のチームがお客さんとなって来ることに。衣装に着替えて、気合も高めてバッチリ!!…と思っていたけれど、

いざやってみると、いつ、誰に、どんな声を掛けるといいのかが分からなかったり、どんな順番で進んでいくのかが決まっていなかったりして、案内することに困っているようでした。

やってみてどうだったか尋ねてみると、「暗いところがドキドキした。」「トンネルがめっちゃ奇麗だった!」「優しく声を掛けてもらえて嬉しかった」と言ってもらって、ホッとしているようでした。”もっと楽しくなるためには”の考えも聞いてみると、「まだ光ってないトンネルがあったから、どうなるの?」「本当の生き物がいたらいいね。」「生き物のところ、クイズがあったら面白そう!」と聞いて、頷きながらよく聞いていました!

もう完成!と思っていた子たちも、お客さんの言葉からそれぞれやってみたいことが見つかったようです。

トンネル(ブラックライト)の道の絵をもっと増やそうと描いて貼ったり、(奇麗と言われたことが嬉しかったのです。)

アクアトトは光がいっぱいだったから…と色々な素材を使って光らせ方を試したり、

形をイメージして光らせようとしたり、

エレベーターの扉をかっこよく、可愛くしたり、

ついに生き物を運んで、手作り図鑑を描き加えたり、触れて癒されたり(笑)

それぞれがその日にやりたいことを友達と一緒に、時に目的やイメージを共有して遊ぶことを楽しんでいます。「見てもらうこと(はまだ)ドキドキする」「あと8日だから大変~」「でも、大きい組はすごいんだってびっくりさせたい。」等、日々夏祭りに向かって、感じたことを伝え合っています。