5歳児 さくら組

さくら組(5歳児)今週の1場面

7月18日(金)

あっという間の一学期間でしたね。終業式を終え、自分達が作った宝物を満面の笑みで持ち帰ったことが昨日のように蘇ってきます。きっと、夏休みをそれぞれのご家庭で満喫していることと思います。

実は、「夏祭り」を迎えるにあたって、教師自身の心が動いたこと、猛烈に感動したことがあったので、3つ分けて紹介したいと思います。

1つ目、「やりたいがこと溢れ出す。」〜友達と協同して〜

清水川、アクア・トト等、クラスでドキドキの共通体験を積み重ねる中、子どもたちは、「幼稚園を生き物でいっぱいにしたい」「人魚になりたい」「ガチャを作りたい」「エレベーターを自動で動かしたい」それはそれは、たくさんの「〜したい」が生まれ、子どもたちの熱いエネルギーを感じました。でも教師は、内心違った意味でもドキドキしていました。「そんなにたくさん作れる?」「間に合う?」などなど(笑)、予想とは裏腹に、子どもたちは、自分達で“今やりたいこと”を見つけて、「本物(イメージ)のように」「可愛く(かっこよく)」「試行錯誤して」目の前の「〜したい」に向かって遊んでいました。

特に大きな物(貝殻、看板、トンネル)や仕組みのある物(ガチャガチャ・エレベーター)を形にしていく時は、頭も体も時間も使います。そんな中、子どもたちと教師、子どもたち同士でアイディアを出し合い、自分ができることを探し、見つけ、好きな要素(段ボールカッターで切る、色を塗る)の遊びを楽しみ、友達と協同して形にしていく姿にたくましさを感じました。さらに、それぞれの強いお思いが、周りにも伝播し、細部までこだわって作る姿に繋がっていましたね。“友達と一緒に”が力となり、最後までやろうとする気持ちが育ってきています。

2つ目、「ずっとは大変!」〜余白を楽しみながら、見通しを持って形にしていく〜

夏祭りに向かって作る物が多いと、完成していないことが分かっていても、他ごとだってしたくなります。私だってそうです。なぜなら、全ての活動が自分の興味があることで、好きなことで、得意なこと、なんてことはなく、どんなに大好きなことも、ず〜っとは気分転換もしたくなるものです。子どもたちは、その思いをとても素直にかつナチュラルに態度と言葉で表現していました。夏祭りまであと5日(まさに佳境)。患者役は、床に倒れ、医者役が問診をし、看護師役が、体温計や点滴を用いて看病する。中には、ぐったりした鳥役も混じっていて、給食後のさくら組は野戦病院となっていました。教師も力が抜けて、同じように倒れると、看護師役の子が、(マジックでメモ書きした手の所に)絆創膏を貼ってくれました。「明日いっぱいやるから、今日はこのまま遊んでいようよ。」のささやき(素直な思い)に、さくら組全員が賛同し、この日はごっこ遊びを楽しみました。次の日は、「間に合うかな〜。」「あとちょっと〜。」と話しながら、皆でトンネルを完成させていました。きっと、4月から「さくら会議」を継続して行ってきたことや、遊びの後の振り返りなどを通して、自分が感じたことを友達に伝えたり、友達の思いを聞いて受け止めたり、考えたり、それを受けて行動したりを繰り返ししてきたからこその姿だったかなと思っています。対話を重ね関係性を築きながら、自分達でどうしたら楽しく過ごせるか考えて行動して、紡いできた日々に愛おしさを感じました。

3つ目、「お客さんにイキイキと表現する子どもたち」 〜喜んでもらえたことが大きい組という実感に繋がる〜

共に創ってきた「夏祭り」大好きなお家の人、全国からのお客さん、小さい組や真ん中組の子どもたちを招待しました。その都度、自分達で考えて、お客さんに関わっていました!遊び方が分かるようにゆっくり話したり、楽しんでもらおうと生き物のことを一生懸命伝えたり、自慢のコーナーに手を引いてエスコートしたり、相手の様子を確認しながら、タイミングを合わせて披露したり、子どもたちの「こんな風にして遊ぶと楽しいよ」「分からないときは助けるよ」「驚くから見ててね」「何度も遊びに来ていいからね」などの思いが、お客さんにも伝わっていました!夏祭りの後の「めっちゃ楽しかった〜」「大変だったけど、絶対喜んでくれた。」「またやる?」など話し合う様子から、自分が友達とやり遂げた満足感や、お客さんの気持ちを直接感じられた嬉しさが伝わりました。子どもたちは、4月から、身近な生き物と関わり続けることで、新たな発見をしたり、物事への見方・考え方が変容したりしてきました。学年で幾つかの共通体験を通して、イメージや目的が友達と共有でき、自分事として「夏祭り」をやり遂げることができました。一人一人が、夢中になって遊びこむ中で、それぞれの「満足感」がクラス(学年)としての「達成感」にも繋がりました。

それは、これまでの日々、子どもたちが感じたことを家庭で話を聞いてくださったり、一緒に考えたりしてくださったことで、子どもたちの思いが膨らんだり、考えが深まったり、気持ちが切り替わったりしてきたからだと確信しています。至らないことも多くあったと思いますが、たくさんのご理解とご協力を本当にありがとうございました。引き続き、心と体を休ませながら夏休みを謳歌してくださいね。休み明けに、元気よく会えることを楽しみにしております。