学校行事

2学期終業式 生徒代表の話 前川芽依さん

「判断力」  3年 前川芽依さん

私はこの3年間で、判断する力を伸ばすことができました。クラスで学級委員として仕事をしているのも、判断力を伸ばすことができたからです。

私は、小学校高学年になってから班長に立候補するようになり、中学校に入ってからも継続したいと思っていました。しかし判断力の弱かった私は「選挙で落ちたら恥ずかしい」という小さな理由で立候補しませんでした。その後も「選挙になりたくない」、「誰もやらないならやる」と、周りに合わせることが多くありました。そんな中途半端な気持ちで仕事をしていた自分を今は後悔しています。

2年生の後期、私の学校生活は大きく変わりました。クラスの人に声をかけられて、学級委員になったのです。しかし、緊張してうまく人前で話せなかったり、呼びかけをクラス全体にできなかったり、失敗ばかりでした。「前期の学級委員は呼びかけもして、人前で堂々と話していたのに」「私に学級委員は向いていない」と悩むこともありました。今の私から見れば後悔することがたくさんあるけど、その頃の私は、自分の仕事をやり切ろうと必死でした。不安と後悔でいっぱいの毎日を送り、気がつけば3年生になっていました。長かったような、短かったような不思議な半年を過ごしました。この時、私の中には2人の自分がいました。「もっと良くできたはず」と後悔する自分と、「やっと終わった」と安心する自分。私は後悔する気持ちより安心する気持ちの方が強く感じました。そしてこんな思いをするのは嫌だと逃げてしまいました。3年生ではリーダーの仕事はやりたくないと思ってしまいました。

私は3年生の組織決めで、誰もやらなそうな係になるつもりでした。しかしクラスで教科係長に立候補する人がいなかったので、話し合いが止まってしまいました。「絶対にやりたくない」と思っていたはずなのに、私は迷い始めていました。去年の後悔を生かして、無念を晴らすチャンスだと思ったのです。そして迷った結果、私は教科係長に立候補しました。これを機に、私は判断力を伸ばすことができたと思っています。教科係長になってから、3分前着席、2分前学習の呼びかけをするようになりました。理由は、「教科係長は私だけだ」と強い責任感を感じたからです。もちろん、この時まで責任感を感じなかったわけでは無いけど、心のどこかで「学級委員はもう1人いる」、「誰かがやるだろう」と思ってしまったのです。だから私は、「教科係長は1人しかいない」と言う強い責任感を感じて行動することができたと思います。時間を見て呼びかけをしたり、挙手していない人に教えたり、その場に応じて判断することができました。私は自分の仕事をやり切ることができたと思うし、やりがいを感じました。そして、クラスの組織決めの時に、あの判断をして良かったと思うことができました。

今、私は学級委員として一生懸命働いています。3年生後期の組織決めでは、自分の意思で立候補することができました。「選挙になりたくない」と考える弱い自分に勝ち、強い決意を持って立候補したのです。自分で判断して立候補したことにより、さらにやる気を出して仕事に取り組めていると思います。今でも気がついたときには3分前着席の呼びかけをしています。また、朝の会、帰りの会の話の内容を濃くしようと、自分なりに工夫をしながら取り組んでいます。これも、自分が何をすればいいか、判断する力が伸ばせたおかげです。

私は、この3年間で自分の生活を大きく変えることができました。判断力を伸ばすことができ、私の生活は大きく変わりました。私の身に付けた判断力は、これからの人生できっと役に立つと思います。進路や就職などで迷った時、最終的に判断し、決めるのは自分です。私はこの時期に悩んでいたことから逃げず、判断力を伸ばすことができて良かったと思います。これからも迷ったり悩んだりすることがたくさんあると思うけど、そのたびに判断し、さらにこの力を伸ばしていきたいです。