天文

天文スタッフ日記

【昼間の星を見る会】

タイトルを見て「え!?昼に星が見えるの?」と思った方が多いかもしれませんね。岐阜市科学館には屋上に天文台があり、科学館の誇る大型望遠鏡を使うと昼間でも天体観測ができちゃうんです。先日、望遠鏡を通して撮影した天体写真を2枚ご紹介します。

太陽(2025年1月11日撮影) 

1枚目の写真は太陽。「どこに太陽がいるの?」と思うかもしれませんが、この白い丸全体が太陽です。太陽はとてもまぶしいので、直接見てはいけないのですが、望遠鏡の鏡筒の先に専用のフィルターを取り付けているので、安全に観察することができます。では太陽をよく見てみましょう。何やら黒いシミみたいなものが見えますね。これは「太陽黒点」といいます。(望遠鏡やカメラの汚れではないですよ!)黒点は太陽の表面よりも少し温度が低いため暗く見えます。何℃かというと約4000℃!まわり(約6000℃)の明るい部分と比べて暗く見えているだけで、私たちの感覚からするとかなりの高温です。黒点は増えたり減ったり、場所も変わったりするので、毎日見ていると変化がわかって楽しいですよ。

金星(2025年1月11日撮影)

2枚目の写真は月…ではなく、金星です。金星は丸い星ですが、太陽の光の当たり具合によって見え方が変わり、月のように満ち欠けをします。写真の金星は半月のような形をしていますが、今は細く欠けていく時期で、2月中旬ごろには三日月のように見えてきます。どれだけ目の良い人でも、金星は、肉眼では点にしか見えません。金星の満ち欠けの様子は望遠鏡だからこそ味わえるんです。

太陽や金星以外にも月や木星、1等星などは、昼間、肉眼で見えていなくても望遠鏡を使うと見ることができます。岐阜市科学館では、土曜日、日曜日、祝日に、天気が良ければ天文台で、「昼間の星を見る会」を開催しています。ぜひ昼間の星を見に来てくださいね。

  
岐阜市科学館の天文台(左)と大型望遠鏡(右)

岐阜市科学館 天文スタッフ N.S

※太陽を肉眼で観察するときは、「太陽メガネ」を使用して、絶対に直接太陽を見ないようにしてください。