~大きな川ができたよ!~
雨上がりの午後。「晴れた~!」と園庭に駆け出すと、何かを始めました。雨を含んだ地面が、ドロッとしていて触りたくなったのでしょうか。川づくりが始まりました。
みんなじっくり掘っているので、あまり会話はありませんでしたが、“長い川にしたいな”そんな思いがみんなに広がっていったのでしょうか。気づくとこんな大きな川になっていました。
大きな川を見て、「みーんなで、力を合わせたんだね!」とキラキラした笑顔で話していました。それぞれ、じっくりと遊んでいても、川は繋がっていき、心も繋がっていたのですね。
「園長先生と、教頭先生と、○○先生と、ひまわり組と、たんぽぽ組と、れんげ組と、さくら組と、いちょう組に見てもらおう!」(恐らく、幼稚園の全員という意味です。)自信たっぷりですね。
職員室に先生を呼びに行き、園庭に出てきた年長児を呼び、見てもらっていました。
気付いたら川が繋がり、気づいたら力を合わせていたような経験が、“みんなで力を合わせる大切さ”を学んでいくのだと思いました。
入園したころの可愛らしい子どもたちを思い浮かべ、少し大きくなった背中にウルッとしてしまいました。
~どうやって思いを伝えよう?~
幼稚園で金柑のジュースを作っていた時のことです。
「一個だけ、ちょうだい。」
「いいよ。」
「1個“だけ”」という伝え方から、子どもなりに“どう伝えればいいかな?”と考えたことが伝わってきますね。
言葉では言い表せない時ももちろんあります。それでも、“どんな言葉で伝えたらいいだろう”と先生と一緒に悩んで学んできました。
大事な金柑をあげたくない気持ちもあったと思いますが、大好きな友達だからこそ、「いいよ。」と手渡せた姿も素敵でした。
「どこに行きますか?」
「岐阜駅!」
少しずつ友達のイメージしていることが分かるようになり、どこに行くのか尋ねたり、岐阜駅に行くバスだと伝えたりできるようにもなってきました。
「やってあげようか?」と友達に手を差し伸べる姿もあります。
先生が、「作ってあげるのもいいけど、○○ちゃんは、どういう風に作りたいと思ってるのかなあ?」と話すと、作ってあげるのではなく、「この色がいいの?」と色を一緒に決める姿がありました。
友達の思いと、自分の思いとは違うことにも、少しずつ気づき始めている様です。
友達と関わる中で、嬉しいことも楽しいことも、悲しいことも、モヤモヤすることもたくさん経験してきました。
そんな経験が積み重なって、和やかな居心地のいい「ちゅうりっぷ組」になってきたのだなと思います。