学校行事

5・6年 山口由美さんのお話を聞く会

元パラリンピックアスリート 山口由美さんのお話

「車いすと共に生きた半生」から学ぶ

11月4日(木)午後、5・6年は、総合的な学習の時間に、人権について考えるお話を山口由美さんから聞きました。

講師の山口由美さんは、岐阜市出身のアテネパラリンピックにも出場した元車いす陸上のアスリートで、現在は神戸市市議会議員を務めてみえます。山口さんは、中学3年のときの交通事故で、車いすでの生活となり、まわりの人から見られる視線がつらく、下を向いて外出するようになったそうです。そんなとき、車いす陸上のレーサーと出会い、風を切って走る気持ちよさを感じたことで今の生き方に結び付いていきました。

山口さんからは、ご自身の交通事故以後の人生やパラリンピック、車いすの生活などについて教えていただきました。また、実際にレーサーに乗車して走行する様子も見せていただきました。子どもたちは、初めて知ること、初めて見る競技用レーサーを興味津々で見聞きしていました。

山口さんは、「障がいのある人、車いすの人とまとめて見ないでほしい。決めつけないでほしい、人によってできることも様々であることを知ってほしい。誰もが過ごしやすい社会をつくるには、自分とはちがう立場の人を知ることがはじめである。」そして、最後のメッセージとして、「今を大切に生きてほしい」と話されました。

お話の後の質問の時間には、子どもたちの質問が途切れることなく続きましたが、一つ一つ丁寧に答えていただきました。児童の市議会議員としてどんな思いで活動しているのかという質問には、「自分と同じようなつらい思いをしない世の中にしたい。障がいのある人が困ったり差別されたりしない社会をつくろうと市議会議員になった。私のイメージを変えてくれた人や支えてくれた人と出会い、今度は自分がその力になりたい。」と話されたことが印象に残りました。