学校生活

「個別最適な学び」の提供を(ギガスクール構想 ソフト面の充実)

朝、校長室にあいさつに来てくれる児童がたくさんいます。

その中の1年生と話をしていたときのことです。

1年生の算数は、一桁の足し算を学びますから、6+3とか4+5を話してみると、暗算であっという間に解く一年生。

「先生、ぼくもっと大きな数の足し算もできるよ。」

325+143を出してみると、「468」と暗算でできるようになっていました。

どうしてこの計算ができるようになったのか訳を聞くと、この児童は、塾へ行っているわけでも特別な通信教育を受けているわけでもありません。家庭で計算問題ができる無料アプリで遊んでいるうちにできるようになったそうです。学校で教えてもらわなくても、位取りの考え方がしっかりと身につき、自らアプリで遊びながら学び進めていった結果でした。子どもの能力の成長は、様々であることを実感した出来事です。

 

国が進めている「ギガスクール構想」また、「令和の日本型学校教育」で、一人1台タブレットが配布され、2020年代で「個別最適な学び」「協働的な学び」を実現することが求められています。本校でも一斉に同じ時間に同じ内容を同じ学び方で学ぶ「一斉授業」から「個別最適な学び」「協働的な学び」に転換する授業にチャレンジしているところです。

ただ、現在、タブレットの中にはデジタル練習問題はあるものの、子どもが新しい学びをどんどん進めたり過去の学習を学び直したりする機能がありません。

人は、全て違いがあって当たり前です。文字を読んで理解できる子、映像を見て理解できる子、1回で理解できる子、3回繰り返して理解できる子、先の学習をどんどん学び進めたい子、前の学年から学び直したい子・・・これに対応するのが1人1台のタブレットが配布された意味です。「カーンアカデミー」のように、いつでも、どこでも、誰でも、自分の学びたい内容が選択できる学習環境が提供されたように、本校でも実践できるよう試行錯誤していきたいと思います。

ただ、現場の教員は、いまいち踏み切れないのは、どの子がどこまで進んで、どれだけできているか等、個別な学びを把握することがたいへんだからです。しかし、現在は、タブレットを活用した「個別最適な学び」を実現しながら、教員も個々の進捗をつかむことができるICTサービスがたくさん出ています。文部科学省と経済産業省がいっしょになって、ICTによるデータを教員が活用しながら教育を展開できるシステムの導入を進めています。(Edtech  経済産業省)

本校でも、このシステムが実現できないか試行錯誤しながら、子どもの「個別最適な学び」と「協働的な学び」を実現できるよう取り組んで参りたいと思います。

また、教科を学ぶだけで終わる一年ではなく、教科の学び+「探究学習」を実施できる教育課程をスタートしていきたいです。

 

 

 

 

※カーンアカデミー(←クリック)

2008年にサルマン・カーンによって世界に発信された無料授業動画である。

YouTubeで短時間の講座を配信し、運営サイトにて練習問題や教育者向けのツールを提供しており、これらは世界中の誰でも無料で利用できるようになり、いつでも、どこでも、誰でも学ぶことができるようになった。

 

19(←クリック)

日本では、YouTuberの葉一(ハイチ)さんが無料授業動画「19」を公開しており、本校ホームページでもご覧いただけます。(葉一さん公認です!)

 

 

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