トップアスリート事業がありました。今日お迎えしたアスリートは、新体操の松原梨恵さんです。3歳から新体操を始めて、高校からは日本代表となり、オリンピックには3大会出場されています。全日本に選ばれてからは、ヨーロッパに生活拠点を移されて日々、仲間と共に練習に励み、夢であったオリンピックや世界選手権に出場されています。ボール競技では、金メダルを獲得されるなど、岐阜県や岐阜市が誇る素晴らしい選手です。
今日は、小学生の時に持っていた夢の実現の過程と努力について子どもたちに話してくださいました。プレゼンでわかりやすく、時には演技を交えながら、子どもたちに語りかけてくださいました。毎日が代表選手を選ぶオーディションのような練習、慣れない外国での生活、常に美しさを求める(求められる)日常…1日8時間から10時間の練習、一年で360日間の練習、代表選手としてのプレッシャー、チームリーダーの重圧。私には想像もできない世界です。何が松原選手を支えたのか、何が強く鍛え上げたのか、困難を克服できたのは何故か、強い気持ちの源は何か…聞きたいこと、知りたいことがいっぱいで、必死に子どもたちと聞きました。
松原選手が、自分の夢や目標を実現させ、その志を成し遂げる過程でつかんだものの一端を紹介しますね。
・自分から「やらせてください」 ※引っ込み思案だった自分を超える意志
・全員の演技を覚え、いつでも入れるように ※常にチャンスをつかもうとする姿勢
・他の人の注意も自分の注意として受け止める ※自分を高めるためにさまざまななことを求め、試す
自分の性格の弱さを克服して、悔しさをバネにして「自分から求める」「苦しい中でさらに求める」「必ず来るチャンスを信じて努力する」というマインドこそが、松原選手を高みに導いたように思いました。
最後に子どもたちに示してくださった松原選手がつかんだ次の3点は私たちにとっても大切なことだと思います。
・憧れ(こうなりたい、あんなふうになりたいという気持ち、自分を高めていきたいと願う強い想い)は自分を高める。
・仲間の存在(自分と共にいて、互いに認め合い、励まし合うことのできる仲間との信頼関係。そして一人だけじゃ見れない景色を仲間と共に見ることができる喜び)は、自分を高める。
・夢を諦めるのは、いつも自分自身!(自分が諦めなければ必ず夢に近づく)
ステキな時間をいただくことができました。松原選手、ありがとうございました。
今日のメニューは、ご飯、関東煮、金時豆の甘煮、じゃこのおひたし、海苔の佃煮、牛乳でした。今日の関東煮には、大根、はんぺん、厚揚げ、がんも、昆布、里芋が入っていました。ぐつぐつと一緒に煮込まれたのでしょう。それぞれの美味しさを吸収し合ってとてもおいしくなっていました。
昔、私が担任した学級の学級目標に「煮込みうどん」と言う目標がありました。当時、周りの先生方から「ふざけている」と叱られましたが、私と学級の子どもたちが大真面目に話し合って決め出した目標です。
煮込みうどんは、麺や汁、ネギや鶏肉、卵、天ぷらなどいろいろな具材が入っているけれど、煮込まれて「煮込みうどん」という立派な美味しい一品になっている。それと同じように、学級にも色々な人がいるけれど一緒に活動して関わり合っていく中で、一つの「煮込みうどんのような美味しい、ステキなものになる、そうなろう!」という思いや願いを込めて考えました。決してふざけていたわけではありません。
「他の人が見てもわからない」とも周囲の先生方から言われましたが、自分たちの成長を周囲の人にわかってもらって、認めてもらうことと同じほど、まず自分たち自身が成長を感じたり、認め合うことが大切です。頑なに、その「味噌煮込みうどん」という目標は変えませんでしたが、子どもたちと一緒に味噌煮込みうどんの絵を描いたこと、途中で具材を書き足したり、漬物やご飯を追加したこと(年度の途中で、いろいろな目標を追加したこと)は良い思い出となっています。関東煮という目標もありではないかなと思います。
教員の働き方改革の声の中、学級目標の作成や掲示などがどんどんなくなっています。なくしていくことも大切だと思う反面、なくさない勇気も大切だと思います。味噌煮込みうどんが書かれた学級目標のパネルは当時の子どもたちがジャンケンをして勝った子が持って帰りました。一緒に考えた経験や時間、一緒に描いた経験や時間、書き足しにために費やした時間(学級で起きたことについてみんなで考え合った時間)は貴重な時間だったと私は思います。色々な思いや経験が詰まったものになったと思います。
なくすではなく、工夫して効率化を図る、本質はなくさず、そのスピリットにダイレクトに迫るなどの工夫も、学校における働き方改革として求められていると思います。